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今回は1993年公開 クリント・イーストウッドが監督&出演を果たした名作『パーフェクト ワールド』です。

今作はケビン・コスナーとクリント・イーストウッドのW主演作品となっております。
この作品はクリント・イーストウッド17作品目の監督作品です。
ここ最近彼は俳優としてではなく監督業を優先しておりました。
その要因はここ最近の映画業界によるものでしょうか。
2008年公開『グラン・トリノ』をもって積極的に俳優としての活動を制限しているようです。
『現在の映画は若い役者向けの脚本になっているから、もう積極的に役を探さない事にしたよ。』
『演じたい役があれば俳優としてカムバックするかもしれない。』
とインタビューで語ったそうです。
自身がメガホンと取った作品以外で俳優として出演した作品2012年公開『人生の特等席』でメジャーリーガースカウトマン役を演じました。
俳優だけの出演としては1993年公開映画『ザ・シークレット・サービス』以来19年ぶりとなりました。
クリント・イーストウッドは俳優としてのキャリアは長く、代表作としては『ダーティーハリー』シリーズでしょうか。
しかし俳優としての受賞作品は少なく、監督のキャリアにおいての受賞が数多くあります。
1930年生まれの彼は現在90歳。
歳を重ねた彼の演技は成熟し、『グラン・トリノ』など名俳優の存在を世に知らしめました。まだ引退するのは惜しい存在であるだけに、監督業以外にも俳優としての彼の演技をスクリーンでお目にかかりたいものです。
そしてイーストウッドと言えば外せないのが彼の専属と言っても過言ではないでしょう。吹き替え声優と言えば『山田康雄』さんです。
1995年3月19日 脳出血でお亡くなりになりました。
クリント・イーストウッドが1962年来日した際に山田康雄さんと対面・対談された際、ご本人から公認を頂いたそうです。
1959年から亡くなる1995年までクリント・イーストウッド専属としての認知度が圧倒的に高く亡くなったのちであっても『クリント・イーストウッドと言えば山田康雄』と世間からの声も多く上がりました。
山田康雄さんが亡くなった後、クリント・イーストウッドの専属声優は未だおりません。その事を考えるといかに山田康雄さんの存在が大きかったのかが伺えます。
クリント・イーストウッドの代わりがいない様に、山田康雄さんの代わりもまたおりません。
そして今回紹介した映画で共に主演を果たしたケビン・コスナーですが、パーフェクトワールド制作・公開当時はハリウッドスター街道まっしぐらでした。
1987年公開『アンタッチャブル』主演により彼の演技は称賛され、【ゲイリークーパーの再来】とまで評されました。
その後彼は『フィールド・オブ・ドリームス』やロビン・フッド』『ボディーガード』など数多くの人気作に主演で抜擢され、その後1990年公開『ダンス・ウィズ・ウルブス』では監督としてアカデミー賞をW受賞しました。
しかしその後1995年公開『ウォーターワールド』は前評判こそ良かったものの、実際には期待された程の収益は見込めなかったそうです。
またその後も監督・プロヂュース業と俳優業を兼任してこれまで年に1~2本の映画に出演、もしくは制作兼出演をこなしておりますので是非彼の作品をご覧になって観て下さい!
ではでは今作品のご紹介をさせて頂きます!
1963年のアメリカ テキサス州
刑務所に収監されていたテリーとブッチは同じ監房だった事から2人で脱獄する。
ブッチはテリーの誰彼構わず殺し、また後先考えずに行動する自分と正反対の性格のテリーの事を毛嫌いしていたが、逃亡が成功するまでの付き合いと仕方なく同行する事に。
そして逃亡の際に立ち寄った民家にいた8歳の少年フィリップを人質として連れて逃亡する。
その時、事件を指揮していた警察署長ガーネットは、州知事からの指示により犯罪心理学者サリーと共に逃亡犯を追う事になった。
逃亡中の車内ではテリーはフィリップに冷たかったが、ブッチはぶっきらぼうな所はあったものの、彼はフィリップに優しく接し、フィリップもまた彼の優しさに気付いていた。
逃亡中、立ち寄ったコンビニでテリーが買い物中に、テリーはフィリップにイタズラをしようとするが、運よく逃げ出すことに成功。
テリーは畑に逃げ込んだフィリップを追うが、ブッチはフィリップを逃がしテリーを射殺する。
ブッチはフィリップに問いただす『一緒に来るか?』フィリップはうなずき行動を共にする事に。
そして、ブッチは自身の父親が一度だけ送ってきたアラスカ州からの絵ハガキを頼りにフィリップを連れてアラスカ(パーフェクトワールド)を目指すのだった。
車中でフィリップは『ママが僕が10歳になったらパパは帰ってくると言っていた』とブッチに話すが、『そりゃ嘘だ。戻って来やしない。お前も俺と同じ境遇で、父親はロクな奴じゃなかった』とブッチはフィリップに父親への恨みを語る。
しかし会話の中で父親が好きだった車の話をし出す。
彼もまたフィリップ同様、父親が恋しかったのだ。
逃亡中、車を盗み車種を変えたブッチは道中洋服店に立ち寄り、フィリップの為に洋服を買うがパトロール中の警官に見つかってしまう。
逃亡する際『キャスパー』のハロウィーン衣装を洋服の下に隠しながらブッチと共に逃亡する事を選ぶ。
だが、幼少の頃から父親がいなかった家庭に育ったフィリップは、少々荒い性格だが自分に様々な事を教えてくれるブッチに対して父親の様な感情が芽生えてゆく。
逃亡しているブッチを追うガーネットは車内でサリーに昔あった話をし始める。
ブッチが車窃盗の罪で4年もの間少年院に収監した。それはガーネットが保安官時代にブッチの裁判に第三者として証言していたのが原因である事をサリーは知っていたのだ。
サリーはガーネットに訪ねた。
彼なりの優しさだったのだが、『ブッチの父親は女子供構わず暴力を振るう危険極まりない男だった為、ブッチにとって少年院に収監していた方が安全だ。判事にTボーンステーキを奢りながらそう答えたのさ。』と説明するのだった。
フィリップは無事に母親の元へ戻れるのだろうか…
ブッチの目指すパーフェクトワールドにたどり着けるのだろうか…
キャスト
ブッチ・ヘインズ (ケビン・コスナー)
レッド・ガーネット (クリント・イーストウッド)
フィリップ・ペリー (T・Jローサ―)
サリー・ガーバー (ローラ・ダーン)
テリー・ビュー (キース・ザラバッカ)
(・ω・)ノ
トム・アドラー (レオ・バーメスター)
有名作品なのでご覧になった方も多いと思いますが、この作品もまた涙が止まりません( ;∀;)
130分ほどの映画なので、お時間がある時に是非ご覧になって下さいね!
それではまた!
さよなら~、さよなら~、さよなら~(・ω・)ノ